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更新日:2023年2月27日

駅のホームのエレベーターの

籠と外壁のガラスの隙間に蛾が落ちていて


簡単に出られるような隙間もなく

綺麗な薄緑色の羽も破れて

ああこのまま死んでしまうんだなあと

心中で弔っていたのですが


翌日には動かなくなって

どんどん色が褪せていって

ある日見たら蛾は

ふわふわした白い粉になっていて


それがあまりにも軽やかな消滅で

少しだけ寂しかったり羨ましかったりしたのを、ふとした時に思い出します







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